posted by marikok
2021年3月25~29日に全学共通科目 森里海連環学実習IVが行われました。
瀬戸臨海実験所では昨年から研究棟全面改修を実施中なので、特別研究室(特研)の一室で行うことになりました。
また、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、消毒用アルコール・検温器・実験台間仕切りを設置し、実習期間と人数を絞った上、換気や対人距離に留意しながらの実施となりました。
2020年度は残念ながらほとんどの実習が中止になってしまいましたが、今回はりきって準備しましたよ!

この実習では海や川など様々な場所で環境調査と生物採集を行って、それぞれの生態系を理解するとともに、生態系がどのようにリンクしているかを考察していきます。
初日のオリエンテーションを終え、2日目は白浜町にある高瀬川で調査しました。まだ川の水は冷たいですが、草や石の影に隠れているエビや水生昆虫、魚などを採集します。

プランクトンも採集します。

採集した生物は、持ち帰って検鏡しながら同定します。生物のリストができたら今日の作業は終了。

これは実習で初めて採集した生物。プランクトンサンプルから見つかりました。最初は淡水ヒドラかな?と思ったのですが、ありえない動きをしています。
実習をサポートしてくれたTAによると、カワニナに寄生する吸虫類(扁形動物)のセルカリア群体ではとのこと。その過程では、カワニナから離れて水中に漂うことがあるそうです。
少人数だと全ての生物の同定には時間がかかりますが、面白い発見があると、時間を忘れてしまいます。
次回は河口の調査です。
カワニナに寄生する吸虫類については、動物行動の映像データベースに登録されている浦部先生(滋賀県立大学)の動画が参考になります。
http://movspec.mus-nh.city.osaka.jp/ethol/showdetail.php?movieid=momo050831es01b