マクロ生物学百花繚乱!!(1日目)

posted by marikok

最近、瀬戸臨海実験所の近くの富田川流域で、エビの調査をされている宇野先生(京都大学生態学研究センター)から、本学でこんな研究集会をやるよ~と教えていただいたのが以下。

マクロ生物学百花繚乱~アジアの生物多様性~

2月下旬の開催で少し前の話になりますが、分類や生態などマクロ生物学をベースにした研究集会ということで、実験所からは3名が参加してきました!

ということで、京大本学の時計台記念館にやってきました。陸上植物や淡水の生物多様性の話など、普段聞けない話を聞くことができました。マクロ生物学とはいっても、分子系統や遺伝子発現に関する内容も盛り込まれており、1つの研究テーマの中ではマクロとミクロは切り離せないものだなあと思ったりしました。

口頭発表では、われらが後藤先生のユムシの多様性と進化についてのお話が聞けました。ユムシって、結構きれいな種もいるんですね!実験所の周りではあまりユムシが生息する環境が多くないので、実習などではほとんど採れません(採れたらかなりテンションが上ります)。
ポスター発表では70題あまりの発表がありました。院生の吉川くんは、ヤドカリが使っている巻貝の殻に付着するヒラフネガイの形態的特徴について発表しました。ヒラフネガイの形態は、殻の内側にピッタリはりつける格好をしていて、この生息場所に高度に適応していると考えられます。でも、そもそもどうしてヤドカリの殻を住処とすることになったのでしょう?ヒラフネガイにその経緯をききたいものです。

わたしは、エチゼンクラゲの平衡石を使った生活史推定について発表しました。この研究集会では大部分が陸上生物に関する研究で、だれか聞きに来てくれるかしらと思いましたが、陸上植物の生活史戦略の話を聞いていると、ふと数十年に一度の規模で大量出現するエチゼンクラゲも植物と同様の側面があるのではと気付かされました。

クラゲの生活史の中で、有性生殖を行うクラゲ体は、無性生殖を行うポリプ体に対して、植物で言う”花”に例えられることがあります。植物でも数十年~百数十年間隔で開花する種がいますね。この共通性はいったい何から来るのか…ということを植物の専門家とお話できたりして、とても勉強になりました。

宴もたけなわとなったところで、一旦解散。
小腹がすいたので、”名前も看板もないラーメン屋”に3人で行きました。
あっさり鶏モモスープが染みる…

2日目につづく

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