posted by Mokanishi
どうも孤高のモヅルハンターこと研究員岡西です。
2014年1月9日。
全ては串本からの一通のメールから始まりました。
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本日、近くの漁業者から珍しいヒトデがとれたと連絡があり、取りに伺ったところ別
添写真のヒトデでした。
形態からタコクモヒトデの様な生き物と察しますが、当方でとれたのが初めてなので
良くわかりません。
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ホームページを開設して約一年。ついにこのようなメールをいただくことが出来ました。
いろんな人にモヅルを知ってほしいという私の願いがかなった瞬間です。
私は喜びました。
私のマニアックな知識が、少しでも人類の役に立つのだと。
しかもタコクモヒトデとはまたなかなか珍しい種です。串本の沖となると、公式の記録は無いのではないでしょうか。
胸が高鳴ります。
残念なことに添付していただいた写真が開けなかったので、改めてプリントアウトしたものを郵送してくださるとのことでした。ありがたいことです。
—-数日後—-
おお!封筒が届きました!早速中身をば…
…ん?
!!??
!!!!!!!!!
こ、
これは!!!
タコクモヒトデでは
ない!!!
ないぞおおおおおお!!!!!
腕が分岐する、いわゆるテヅルモヅルです!!しかし、腕の先しか分岐していません!!!
私にはひと目で分かりました。
「ヤツ」だと。
モヅルの研究を初めて早7年が過ぎようとしています。
様々な乗船調査に参加し、酷暑の中、嵐の中を探し求めました。
しかし、「ヤツ」は採れませんでした。
漁港へ趣き、網にかかった採集物を漁ったあの日。
「ヤツ」は気配も表しませんでした。
北に標本があると聞けば写真を送ってもらいました。
DNA解析には適さないホルマリン標本でした。
そのヤツが今!!!
目の前に現れたのです!!!
なんということか!!
そしてさらに、その後のメールのやりとりで驚くべき事実が判明しました。
「現在自然海水の流水で飼育しておりますので、今のところ元気に生きております。」
「今のところ元気に生きております。」
「生きております。」
生きております。
生きております!!!
ヤツは…
ヤツは生きている!!!
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
行くしか無えぜ…
串本に!!!
続く