京大第一部+第四部+公開臨海実習「自由課題研究」

posted by Mokanishi, marikok, & Asakura
 [研究発表:マツバガイの
日周行動]

8月27日~9月3日に、臨海実習(京大第一部+第四部+公開臨海実習「自由課題研究」)が行われました。

自由課題研究では、海洋生物を材料として分類、生態に関する内容から自由に研究テーマを決め、それを実習期間中に遂行して研究成果を発表することで、一通りの研究の流れを理解することを目的としています。

今回は岩礁に生息するカサガイ類の行動パターンを25時間観察で調べるというテーマと、タイドプールの大きさや場所(汀線からの距離や海面からの高さ)によって、生息する生物にどのような違いがあるかを、干潮時の環境(水温、塩分、pH、溶存酸素など)と合わせて調べる、というテーマで行いました。

[クマムシの観察]

それと並行して、通常の臨海実習(ベントス、プランクトン、メイオベントスの採集と観察、さまざまな種類のウニの精子と卵を取り出して掛け合わせ実験、ケガキの発生実験を行いました。

微小なメイオベントスの採集と観察では、海岸から砂や海藻、フジツボなどの固着生物を採ってきて、それを洗った水をろ過したものを顕微鏡で観察します。

[ウニの採卵]

ウニの掛け合わせ実験では、ウニ9種から卵と精子を採取して、交雑可能かどうかを観察します。通常ウニは雌雄異体ですが、今回1個体しか採集できなかったハリサンショウウニが雌雄同体で、しかも自家受精するという興味深い現象がみられました。このような個体は、サンショウウニで比較的高い頻度で出現するそうです(石川・沼宮内、1988)。

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