臨海実習3部(公開臨海実習)前半 〜藻類〜

posted by Yoshikawa

今年も臨海実習3部(公開臨海実習)が始まりました!
この実習では海藻と海浜植物のことを学びます。
そしてこの実習は、自分たちでフィールドに出向き研究テーマを見つけて発表するという、研究に必要な一連の手順も学べます。海藻と海浜植物の知識だけでなく、問題解決力も手に入るとても素晴らしい実習です。

実習初日は講義から始まります。「せっかく海に来たのに講義?」と思うかもしれませんが、何事も基礎的な知識が大切。常識を知らなければ、何が大発見かもわかりません。

講義だけでなく、もちろん実際の海藻を使って形を観察して、構造や特徴を学びます。

2日めはフィールドワークでやっと外に出られました!
が、この日はすごい強風でした。
強風の中、どんな海藻が生息しているか番所崎を一周して確かめました。
海藻はきれいに剥がして実験室に持ち帰り、種を同定して押し葉標本にします。

3日めのフィールドワーク。
今日はタイドプール内の海藻分布調査です!
何が、どこに、どれくらい生えているのかを調べて、海藻の生息状況を把握します。

でも上から見ただけでは底のほうがよく見えません。
ということは・・。

海水を出さないと見れませんね。
バケツを使って海水を掻き出します。
お、徐々に水が減ってきました!
しかし、海水を全部掻き出すのはなかなか大変。
日頃運動不足だと、この後筋肉痛になってしまうこともあります。無理しないでね。
完全に海水がなくなるとタイドプールの大きさや深さを測って、昨日教えてもらった知識をもとに、海藻を調べます。
あとはデータをまとめて、仲間と議論を交わします。
これこそ臨海実習!って感じがします。
知識だけにとどまらず、データをもとに新しいことを考える、これが一番大切です。
先生も交えて議論です。
そしてまとまった考察をみんなに発表して、意見を交換します。班別に異なるタイドプールを調査しているので、海藻の分布も環境も、それぞれです。異なるタイドプールにおける共通点と相違点を把握し、さらに議論を深めます。
1日で考えたとは思えないくらい上手な発表です。
時に意見の交換は、自分では思いつかないようなアイデアを与えてくれます。
今日はみんな良い経験をしたことでしょう。
実習が始まってすぐはお互い知らない人って感じだったけれど、何かを成し遂げたあとのみんなの距離はおととい初めて会ったとは思えないくらいに互いの距離が縮まっていました。微笑ましいですね。
後半(海浜植物編)へつづく!
上部へスクロール