公開臨海実習「発展生物学実習」(+京都大学臨海実習第二部)⑥

毎度おなじみメイオベントス実習ですが,
今回は一味違いましたよ! 
その秘密はこれ!アーウィンループの作成を行いました! 
メイオベントスは非常に小さいため,普通のピンセットでつかむのが困難なばかりでなく,
掴んだとしてもプチッと潰してしまう場合があります. 
そこで,このような金属製の小さな輪っかを作り,
その径中に表面張力でメイオベントスをトラップして無傷でスライドグラスに載せて観察します. 
これを「アーウィンループ」と呼びます. 
コチラは作成風景.非常に繊細な作業です. 
材料は以下の通り. 
・タングステン線(0.2 mm径,0.4 mm径),
・0.1 mm径ニッケル線
・割り箸一本
・アロンアルファ 
です.それでは作り方説明! 
まず適当な長さ(20cmもあれば十分)のニッケル線を,
両端がほどけないように捩じって,輪っかを作ります. 
1の部分に捩じり用タングステン線(0.4 mm径)を,
2の部分にループ作成用タングステン線(0.2 mm径)をひっかけ, 
片一方を固定して,捩じります! 
もうこれ以上捻じれない!というところまで行けば,
ループ用タングステン線と同じ径の輪っかを持つアーウィンループができるわけです. 
コチラが捩じりに捩じったループの部分.
お次はこのループの先をピンセットの手でつかむ部分に挟み... 
えい!
とおもむろにペンチでプレスします. 
そうしてできたのがコチラ! 
アーウィンループのループ部分が,いい感じでひしゃげてさらに径が狭まりました!
そしてお次は, 
このような柄付き針を用意し,割り箸の先端に刺して,穴を開けます. 
その穴に接着剤をたらーり. 
そして乾かないうちにループの反対側をくっつければ... 
完成です! 
残り少ない(大学生にとっては)夏休みですが,
貴方もこのアーウィンループでメイオベントス観察を楽しんでみては? 
続く.
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