行ってきました動物学会(総論)

posted by KM

夏の実習シーズンでしばらく鳴りを潜めていましたが、久々のせとブロ執筆となります。

さる9/26-28に、岡山大学津島キャンパスにて日本動物学会第84回大会が開催されました。 瀬戸臨海からは宮崎に加え、千徳さん・岡西君のPD二人と院生の望月君が発表+動物学ひろばで9/25-29の日程で、また同じく院生の小泉君が動物学ひろばの手伝いで9/28-29の日程での参加となりました。

25日は千徳・岡西・望月の3名は、動物学ひろば用の荷物をもって午前10時に実験所を出発。私は午後からの移動となりました。道中、またその日の夜の岡山で先発隊に何があったかは、「各論」にて誰かが報告してくれることでしょう。

26日の朝、会場で受付を済ませ、まずは午前中のシンポジウム「続・数ミリ以下の動物学」を聞きに行きました。ここでは元瀬戸臨海院生の藤本君が、自身のクマムシ・コウラムシ研究の現状と展望について発表しました。
午後の一般口演(ここで千徳さん、岡西君の発表がありました)をはさんで、夕方からは関連集会の「臨海実験所と動物学研究」です。ここでは岡西君が「瀬戸臨海実験所での教育と研究における分類学の重要性」と題した講演を行いました。

会場入り口の様子。
講演をする岡西君。教育拠点研究員としての経験を踏まえた内容で、ヤンチナによるドレッジ採集の宣伝もしてくれました。

他の講演者は、広大・竹原の浦田さん、舞鶴の甲斐さん、東大・三崎の幸塚さん(講演順)でしたが、他の実験所の話を聞くのは、やはりいろいろと参考になるものです。

集会後の飲み会の様子。日本の海産無脊椎動物学のこれからを担うことが期待される中堅・若手が揃っています。写っていませんが、望月君も参加しています。ちなみに岡西君は集会主催者に拉致され、この場にはいません。この夜どういう美味しい思いをしたかは、各論にて報告があるでしょう。
翌27日はいよいよ望月君の発表です。朝9時半からの発表だったので、寝過ごして穴を開けないか(ちょっとだけ?)心配だったのですが、前日の飲み会で努力してセーブした甲斐あって、ちゃんと時間通りに某ネカフェから参上しました。
若干緊張してる?

発表は落ち着いていて、なかなかの出来だったのではないでしょうか。会場も心配していた程ガラガラでは無かったですし、発表後の質問からも興味を持って聞かれていたことがわかりました。望月君の受け答えも、私が助け船を出さずに済む程度には的確なものでした。

午後はノーベル賞受賞者の下村先生の講演を泣く泣く振り切って、岡山県某所へ…。この道中については、各論で報告されることでしょう。
この日の夜は懇親会。ご覧の通りの盛況でしたが、料理やお酒に岡山らしさがあまり出ていなかったのは、ちょっと残念…。
あまりに長い乾杯の挨拶に、藤本君が疲れ果てています。
二次会の様子。奥の方に北大の柁原さんの姿も見えます。
そして三次会へ。が、岡西君はこの場にはいません。その裏には千徳さんの適切な判断が…。

三次会が終わった頃には、午前2時半を回っていました。翌朝はさすがにしんどかった…。

最終28日はいよいよ「動物学ひろば」です。朝8時の出発予定でしたが、ほぼ定刻通り。皆さんやる時はやります。

会場は岡山市内から車で約1時間離れた「渋川マリン水族館」です。
和歌山市から原付でやってきた小泉君も合流し、準備作業を進めます。
藤本君は今回は別ブース(数ミリ以下の動物学)への参加。実は前日三次会で頑張りすぎて、準備に遅刻しちゃった事は、ここだけの秘密です。
今回は学会会場から遠く離れていたこともあり、来場者のほとんどが小学生以下の子ども連れファミリー層でした。この写真では皆さん元気に解説していますが…。
連日のハードスケジュールからか、ちょっと気を抜くとこの様になってしまいます。ちなみに写真を撮っている某M君も、別の時間帯では同じ状態になっていました(各論にて報告予定)。
イベントも無事終了し、撤収作業に入ります。
参加者全員での記念撮影が終わり、それぞれ帰路へ就きます。
今回の動物学ひろばでは標本を用いた生き物紹介を行いましたが、ファミリー層が多かった今回は、結果としてこの形式は良かったと思います。次回大会での動物学ひろば参加についてはいずれまた議論することになりますが、もし引き続き参加するとしたら、今後は瀬戸臨海での「研究」を前面に押し出す方向にシフトした方がいいかなと、個人的には思っています。

岡山市内へ戻りそれぞれ一休みした後、再集合して、お疲れ様会です。飲み会が続いていたので、さすがにこの日は大人しめのスタートでしたが…。
前の写真からここに至るまでにいったい何が起きたのか。これについては「各論」に譲ることにしましょう。というか、譲らせて下さい。私には書けません…。

来年の動物学会は仙台。それから新潟→沖縄と続く予定です。動物学会は間口が広いだけに、いろんな分野の人が参加します。特によその臨海実験所には、何はなくともとりあえず動物学会には顔を出す、というスタンスの人が多いようで、今回も様々な臨海実験所関係者と交流や情報交換を図ることが出来ました。その点うちは、教員・学生の規模に比して、参加者・発表者の数が例年低空飛行です。もちろん「自分の研究」ということに限っていえば、より専門性の高い学会(例えば私だと節足動物発生学会)の方が得るものが多いことは確かです。しかし自分が井の中の蛙になってしまったり、実験所がコップの中の嵐に沈められたりしないためには、動物学会はかなり重要な場であるように思います。

と変に愚癡っぽくなってしまいましたが、最後に今回の参加者、また動物学ひろばの準備を様々な形で手伝っていただいた皆様に大いに感謝しつつ、「総論」を終えることにします。(しかし「飲み会」の写真が多くなってしまった。「各論」では、学会で聞いた興味深い発表など、アカデミックな事も書くようにしましょう。)

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