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ニセクロスジギンポの行動生態
佐藤初さん(広島大学大学院統合生命科学研究科/日本学術振興会 特別研究員DC2)
2023年9月20日(水)16:00~17:30
サンゴ礁に生息するニセクロスジギンポは、掃除魚のホンソメワケベラに攻撃擬態することで他の魚に容易に接近して鰭をかじる。ところが、実際には攻撃擬態の利用局面は限られており、環境中に魚卵やベントス類(イバラカンザシ、ヒメジャコガイ)など他の餌が乏しい時に重要になる採餌方法であることが分かってきた。魚卵とベントス類が豊富な沖縄県瀬底島では、採餌のほとんどを群れでの卵食に頼っている。本セミナーでは、演者らによる潜水行動観察、水槽飼育実験などから明らかにしてきた掃除魚擬態の機能と進化プロセスおよび共同卵食行動の戦術について紹介する。

モデル種で掃除魚のホンソメワケベラ(下)

襲撃して卵を捕食している
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