第56回瀬戸海洋生物学セミナー(オンライン)

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藻場に生息するヨコエビ類の群集動態

小玉 将史 助教(鹿児島大学 水産学部)
2021年8月30日(月)16:00~17:30

A,繁茂するエゾノネジモク群落(夏期).B,枯死・落葉して主枝と仮根部のみが残存するエゾノネジモク群落(秋期).C, 藻場から採集されたヨコエビ類.

藻場に生息する葉上動物群集の中でも、特にヨコエビ類の現存量や出現種数は膨大であり、ヨコエビ類は藻場生態系において重要な役割を担うと考えられている。藻場を構成する海藻類は、しばしば季節的に大きく生長したり枯れたりするが、生息基質である海藻類の季節消長は、ヨコエビ類を含む葉上動物の生息環境を劇的に変化させ得る。そのため、葉上動物の群集動態や彼らの生態を理解する上では、海藻類の季節消長を考慮することが重要である。本セミナーでは、海藻類の季節的な生長や枯死に応じて藻場のヨコエビ類群集がどのように応答するかについて、演者らの研究結果をもとに議論する。

Kodama M, Kawamura T, Nakamoto K, Ohtsuchi N, Hayakawa J, Kanki T, Kitagawa T, Watanabe Y (2020) Effect of algal phenology on seasonal dynamics of gammarid assemblages: differences between canopy and understory strata in a Sargassum yezoense bed. Marine Ecology Progress Series 634, 63–76.

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後藤 龍太郎 goto.ryutaro.8n(at)kyoto-u.ac.jp((at)を@に変えて送信)

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