概要
開講期間
2025年8月25日(月)15時集合~8月31日(日)正午までに解散(7日間)
開講場所
京都大学フィールド科学教育研究センター瀬戸臨海実験所 研究棟1階 共同利用実習室
担当教員
下村 通誉(教授)
中野 智之(准教授)
河村 真理子(講師)
後藤 龍太郎(助教)
山守 瑠奈(助教)
対象学年
国内大学に在籍する留学生および日本人学生(原則として学部生、大学院生も可)
受講に必要な要件
- 学生教育研究災害傷害保険(学研災)、またはこれと同等以上の保険への加入
- 学研災付帯賠償保険あるいは学生賠償責任保険、またはこれと同等以上の保険への加入
単位数
2単位相当(授業単位の認定はできませんが、代わりに授業の受講証を発行します)
費用
宿泊費・昼夕食費として約16,000円かかります。(交通費と朝食は各自別途負担)
持参するもの
【必要なもの】
筆記用具一式(野帳、鉛筆、レポート用紙など)、汚れてよい長袖上着・長ズボン、帽子、タオル(船上や磯観察で使用)、カッパ、軍手(貸出可)
【必要に応じて持参】
ノートパソコン
*洗濯機3台を利用可能。その他の生活用品は宿泊棟のページを参照のこと。
定員数
10名(定員を超えた場合は、所属が重ならないよう配慮した上で、抽選となります)
主な内容
海産無脊椎動物で特に多様に進化した分類群について解剖を行い、各分類群の形態的特徴を理解し、その特徴と生態・系統との関連を考察することを目的とします。なお、実習は日英両言語で行われます。
磯観察
自然海岸の潮間帯に生息する動物について、生態や生息環境を観察します。動物の一部は採集して実験室に持ち帰り、詳細な形態観察を行います。
実験所周辺にある番所崎は黒潮の影響をより強く受ける岩礁海岸です。このような自然海岸では、主に節足動物、軟体動物、環形動物、棘皮動物が多くみられます。

節足動物甲殻類の比較解剖
節足動物のエビ類・カニ類と同様に十脚類に属するヤドカリ類の全ての脚を取り外して体節性を理解し、ヤドカリ類の体節の機能分化について考察します。また、比較対象として、岩礁で固着生活を行う蔓脚類(フジツボ)や、陸上で生活する等脚類(フナムシ)の体節や付属肢(脚)を観察し、分類群ごとで脚がどのように利用され進化してきたかを考えます。

軟体動物腹足類の比較解剖
岩礁潮間帯において様々な形態・食性をもつ腹足類を採集し、殻と軟体部を観察します。特に摂餌に用いられる歯舌の形態は各種顕微鏡を使って詳細に観察し、食性ごとの形態的特徴を理解します。

刺胞動物の比較解剖
海底で付着生活を行う花虫類および浮遊生活を行う水母類を観察し、生活史の違いや浮遊適応について学びます。刺胞動物特有の細胞小器官である刺胞の形態と食性などの生活様式の関連を考えます。
環形動物多毛類の比較解剖
岩礁で固着生活を行う多毛類や、砂泥や礫などの間隙中で自由生活を行う多毛類を採集し、その形態を比較します。環形動物特有にみられる体節の繰り返し構造を観察するとともに、多毛類の多様な付属肢(疣足)の形態と生活様式の関連を考えます。
棘皮動物の比較解剖
潮間帯に生息するウニ・ナマコ類の生態および殻形態や内臓を観察し、棘皮動物の基本体制である五放射相性の特徴を理解し進化の道筋を考えます。
受講のお申込み
申込締切
2025年6月27日(金)必着
申込方法
オンラインまたは郵送でお申込みください。
郵送でお申込の場合は、必要事項を記入した受講願を自大学の教務担当を通じて下記の宛先にご提出ください。
〒649-2211 和歌山県西牟婁郡白浜町459 瀬戸臨海実験所 実習担当
(封筒に赤字で「公開臨海実習受講願在中」と表書きをお願いします)
受講の可否については、申込締切の2週間後までに受講生・指導教員に電子メールで連絡し、その後教務担当宛に許可書を郵送いたします。
問合せ窓口
後藤 龍太郎(実習担当)
E-mail: goto.ryutaro.8n<at>kyoto-u.ac.jp(<at>を@に変えて送信)
Tel: 0739-42-3515(代)
Fax: 0739-42-4518