底生性の有櫛動物コマイクラゲムシの発生学的記載
山田 温子 博士(大阪大学大学院理学研究科・助教)
開催日時:2024年12月17日(火)16:00~17:30、Zoom開催
有櫛動物は、クシクラゲとも呼ばれ、刺胞動物のクラゲに似たゼラチン質の体を持つ海産無脊椎動物の1門です。その卵はモザイク卵として知られ、古くは実験発生学の有名な材料でした。近年のゲノム研究から、有櫛動物は現存する動物の共通祖先から最初に分岐した動物群であると示唆され、新たな注目を浴びています。本研究では、進化発生学の研究に適した有櫛動物の新しいモデル種の確立を目指して、底生性の有櫛動物の1種「コマイクラゲムシCoeloplana komaii」に着目しています。瀬戸臨海実験所周辺の浅瀬で採集したコマイクラゲムシの過去2年に亘る観察結果から、発生学的研究に必要な基本情報について紹介します。


後藤 龍太郎 goto.ryutaro.8n(at)kyoto-u.ac.jp((at)を@に変えて送信)