公開臨海実習「沿岸域生態系多様性実習」・全学共通科目「森里海連環学実習IV」

ここでは、主な実習内容を紹介します(天候等によって変更することがあります)。
公開臨海実習の参加申込は教育ページの「受付中」のリンク先をご覧ください(京大生については、事前に本学で行われるガイダンスでお申込ください)。


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  • 概要

    和歌山県白浜町の海岸から河川にいたる多様な環境において生物採集と環境測定を行い、それぞれの場所における生物相とそれをとりまく環境の違いを理解し、沿岸域生態系のつながり(森里海連環)について考えることを目的とします。

  • 沿岸域を構成する様々な環境

    [多様な地形をもつ潮間帯]

    沿岸域は海と陸が接するところで、その生態系は、陸域やそこに住む人間、また山から注ぎ込む川の影響を受けます。潮間帯(砂地、転石帯、岩礁)、河口(干潟、ヨシ原、泥っぽい岩礁)、河川(下流〜上流においてそれぞれ流れや底質の異なる場所)、池などの多様な環境におもむきます。

  • 生物の採集・同定

    [採集されたヌマエビ類と水生昆虫]

    それぞれの生息環境によって採集方法も様々に変えて、磯の転石帯では石の裏や下に隠れている生物を、岩礁では岩に付着した生物を、干潟では泥中の生物を、川では草の茂みや川底に潜む生物などを採集します。採集生物は実験室へ持ち帰って観察・同定し、各生態系に生息する生物をリストアップします。

  • 環境調査

    [パックテストによる栄養塩測定]

    生態系は、水質や底質によっても特徴づけられます。測定項目は、底質、水温、塩分、pH、化学的酸素要求量、および窒素やリンなどの栄養塩濃度などです。これらの環境要素は、そこに生息する生物の種類や生態と深く関連しています。

  • プランクトン観察

    [プランクトンネットをもちいた採集]

    各生態系からプランクトンを採集して同定します。プランクトンは、水の流れや栄養塩分布などと関係し、生態系によって種も量も大きく異なります。また、プランクトンには様々な底生生物の浮遊幼生が含まれます。生活史の中で川と海を行き来する「通し回遊」を行う動物たちには、浮遊幼生の形で川を下るものがいます。

  • 考察・結果発表

    [班ごとのディスカッション]

    全ての調査地点の採集生物および環境のデータを共有し、生息生物の多様性や生態、また水質や底質の状態などからそれぞれの生態系の特徴を学びます。

    さらに、生態系間の違いやつながりを考察し、班ごとに考察結果をまとめて発表します。