水族館の歴史

白浜水族館は、京都帝国大学理学部附属 瀬戸臨海研究所の水槽室を、昭和天皇臨幸一周年を記念して1930年に公開したことに始まります。開設当初は建物が一つだけでしたが、その後数度の増改築を経て、現在は4つの建物からできています。また、経営を民間に委託したり、軍に接収されて閉館に追い込まれたりした時期もありましたが、2020年6月1日で開設90周年を迎え、同じ場所で営業し続けている日本の水族館としては、3番目に古い歴史を持っています。以下、当館の歴史を年表にまとめてみました。

1921(大正10)年

京都帝国大学理学部附属臨海研究所の設置地を瀬戸鉛山(せとかなやま)村番所崎桔梗平(ききょうだいら)に選定、起工。

1922(大正11)年 7月28日

「瀬戸臨海研究所」開所式を挙行。

1929 (昭和 4)年 6月 1日

昭和天皇陛下ご来訪。

1930(昭和 5)年 6月 1日

昭和天皇臨幸1周年を記念し,観覧設備を加えて水槽室の一般公開を開始(水族館の開設)。

1931(昭和 6) 年 3月31日

水族館観覧規定を制定。

1935(昭和10)年 6月

標本陳列室を増設。

1937(昭和12)年 12月24日

「瀬戸臨海研究所」から「瀬戸臨海実験所」に改称。

1938(昭和13)年 7月30日

水族館の経営を白浜土地会社に委託。ウミガメ屋外プールを増設。

1945(昭和20)年 5月

海軍により実験所が接収され,水族館は閉館,兵器庫となる。

1948(昭和23)年 4月13日

皇太子殿下(現,上皇陛下)ご来訪。

1948(昭和23)年 8月1日

水族館を改修後,再開館。経営を白浜湯崎観光協会に委託。

1952(昭和27)年 8月31日

瀬戸臨海実験所振興会が発足し,水族館経営を引き継ぐ。

1955(昭和30)年 12月28日

文部省により博物館法に基づく博物館相当施設に指定される。

1962(昭和37)年 1月12日

新水槽室(現,第4水槽室の主要部分)を増築。

1962(昭和37)年 5月23日

昭和天皇皇后両陛下ご来訪。

1963(昭和38) 年 3月20日

義宮(現,常陸宮)正仁殿下ご来訪。

1964(昭和39)年 4月 1日

水族館経営を国の直営とし,振興会解散。

1970(昭和45)年 3月30日

標本陳列室を水槽室(現,第3水槽室)に改築。

1971(昭和46)年 3月29日

ウミガメプールを廃止し,第1水槽室を増築。

1971(昭和46)年 11月10日

皇太子同妃両殿下(現,上皇・上皇后両陛下)ご来訪。

1981(昭和56)年 1月 4日

第2水槽室(旧,水槽室・中水槽室)の改築工事のため水族館休館。(1981年11月1日再開館。)

1988(昭和63)年 8月20日

第4水槽室の老朽化に伴い,危険部分を閉鎖。

1992(平成 4)年 10月 1日

第1・3・4水槽室の改修・増築工事のため,水族館休館。(1993年8月1日再開館。)

1995(平成 7)年 1月27日

標本展示用のウォールケースを第3水槽室に設置。

2005(平成17)年 6月1日~

水族館開設75周年記念事業。

2010(平成22)年 2月1日

第2・3・4水槽室の補修・改修工事のため,水族館休館。(2010年2月17日再開館。)

2010(平成22)年 6月1日~

水族館開設80周年記念特別展。内海冨士夫展開催。

2013(平成25)年 6月1日~

「時岡隆特別展」開催。

2013(平成25)年 11月1日~

耐震工事および改修工事のため、水族館休館。(2014年7月5日再開館。)

2016(平成28)年 7月28日~11月16日

「ドレッジ調査特別展」開催。

2017(平成29)年 7月8日~10月1日

「ヤドカリと貝殻 -生態と芸術-」特別展開催。

2018(平成30)年 3月3日~5月30日

「ガタガール生物展」開催。

2020(令和2)年 3月20日~9月22日

「西之島探検展」開催。

2022(令和4)年 3月25日~7月20日

「生物学者のひみつ道具展」開催。

2022(令和4)年 7月28日~2023年1月10日

企画展「写真で振り返る瀬戸臨海実験所の100年」開催。

2023年(令和5)年 2月1日~5月14日

企画展「海洋生物を究める! -JAMBIO 沿岸生物合同調査の紹介-」開催

目次